Dulce de Leche

昨日作成した豚の角煮の一部が、大家さんの奥さんが作ったドルチェ・ド・レチェになった。わらしべ長者になった気分である。
ドルチェ・ド・レチェは、牛乳を煮込んでキャラメルのようなペーストにしたアルゼンチンのジャムである。パンやアイスなど何にでもかけて食べると、大人味なおやつになる。
早速、今朝の朝食の黒パンに載っけてみた。黒パンの苦味とドルチェ・ド・レチェのトロトロとした甘みが混ざり合い、舌の上で溶けていく。美味しすぎるじゃないの!
もうひとさじ掬おうとして、「あんた、もっと太るで」という禁欲な自分の囁きが聞こえてくる。おうよ、大いに太っていこうじゃないの。馬のように巨大な自転車を乗りこなすオランダの女性たちの逞ましい肉体を目指しますよ、私は。
I got a beautiful  from my landlord lady in exchange for a small portion of a Japanese pork dish, which I made yesterday. A small gift brings me a great reward!
Well, I had it for breakfast this morning. Wow, it smoothly melted in my mouth! I really like how it tastes: a great combination of bitterness and sweetness. I should definitely buy some ice cream so that I can put some scoops on top of the ice cream. It should take me to heaven!
“Wait, are you OK with getting more weigh? You’ve already got xx kilos since you came to the Netherlands…” Some stoic Mariko whispered… Yes, I am OK! My current plan is that I will enjoy the Dulce de Leche with ice cream every day and end up having a beautiful and strong body like Dutch women. I then will be able to ride a Dutch bike, which looks like a huge horse!

Heading to Amsterdam

友達の誕生日を祝いにアムステルダムへ。日曜日だというのに、人気のないプラットフォーム、一車両に三、四人しか乗車していない電車、しかも全員がマスクをしている(公共交通機関に乗車する時のみマスクの着用が義務付けられている)。これまでと勝手が違うので戸惑う。アムステルダムも駅も中心部も、驚くほど人がいない。いつもは鬱陶しく感じる観光客がいないとこれほどにも寂しく感じられるものかと自分の心境の変化に戸惑う。写真美術館に行ったのだけれど、各部屋に人数制限があり、人の気配を感じずに鑑賞できるはずなのになんだか落ち着かない。今戸惑うこともいずれ慣れていくのだろうか。

Sushi party

Hoodies became the uniform for sushi chef! Chip is not happy with being excluded from the team of Sushi chefs!
家主家族とお嬢さん方のお友達と開催した寿司パーティー。
ライデンではフード付きパーカーが流行っているそうです。チップはパーカーを持っていないので、いたって不機嫌そうでした。 

collage

そんなに暇なわけでもないのだが、明日家主家族と開催する寿司パーティーのメニューを作っている。オランダに戻るKLMの機内から拝借した雑誌をこなごなに裁断して、コラージュを作る。こういうことをやっていると寝食を忘れる。仕事しろ、自分。

Quarantine Last Day

Quarantine Last Day: とうとう引き籠り生活の最終日。昨晩は興奮してなかなか寝付けず、今朝も5時に目が覚めてしまった。
2週間なんて余裕で乗り越えられるだろうと思って始まった引き籠り生活は、予想外に過酷だった。
家主が階下にいてなにくれとなく面倒を見てくれる屋根裏部屋暮らしではなかったら?屋根裏部屋が天井が高く、大きな窓がたくさんある環境ではなかったら?家主の家の庭でこっそりと日光浴をする機会がなかったら?今のような心地の良い季節ではなく、真冬真っ只中でヨーロッパ特有の陰鬱な天気が続いていたら?食料を通販などで確保できなかったら?オンラインで家族や友人たちと話すことができなかったら?
こうした条件の一つでも欠けていたら、もしかしたら気持ちが塞いでどうにかなっていたかもしれない。持病の不安障害と強迫障害が悪化していたかもしれない。
刻々と表情を変えていく美しい朝焼けの光景を眺めながら、2週間という時間の長さを噛み締めている。中国や他の地域で、コロナだけでなく様々な理由で身動きの取れない状況に陥っている人たちの心境がいかばかりかと想像せずにはいられない。
でも、そうした気持ちも、この朝焼けのように、私の心や記憶の中からいつしか消えてなくなってしまうのかもしれない。
そう思うと、記録せずにいられなくなった。
昨晩眠れなくなったのは、引き籠り生活から解放されることが楽しみだからだけではなかった。引き籠り生活が明けて、これまで通っていたカフェや肉屋やパン屋などライデンの様々な場所に再び訪れるようになっても、かつてと同様の居心地のよさを感じられるのだろうか。アジア系だということが明らかな風貌をしている私に対して、不安な気持ちを抱く人や、そのことを表明する人はいないだろうか。そんなことを考えたら、不安でたまらなくなった。
そうしてコロナ危機をきっかけに雪崩を打ったかのようにして世界各地で起きている出来事のことを思った。ニューヨークに住んでいる黒人の友達や、香港にいる友達のことを考えた。
今起きていることは、私にとって他人事ではない。それは友人や知人がそうした地域にいるからだけではない。フィリピン出身のアジア系で、日本国籍を持つ女性の、異性婚をしていて子供のいない43歳で、精神疾患を抱えていて、社会経験が著しく少なく、大酒飲みで、身長156cm体重48kgで鼻が低くのっぺりとした顔をしていて、東京の大学で文学などというすぐには役にも立たないことを教えている私が、オランダにいて、日本にいて、世界のどこかにいて、他者に自らの存在や自由を脅かされることがあるとしたら、そして、他者の存在や自由を脅かすようなことがあるとしたら、と考えるだけでも、それは直ちに私自身の問題なのだ